翻訳者になるなら、遠回りのようで、実は最短ルートなのが翻訳学校経由によるルートです!
前回の記事「翻訳者になるには?翻訳者への道!【記事1.1】」で、未経験者が、未経験者不可の翻訳会社に応募するための方法として下記の3つを挙げました。
①クラウドソーシングで実務経験を積むこと
②翻訳会社が運営する学校を修了すること
③翻訳会社が実施する検定試験に合格すること
まず、①のクラウドソーシングは、仕事を発注したい企業や個人が、インターネット上で不特定多数に向けて仕事の内容と報酬を公開し、応募を募る仕組みです。
仕事を受注したい企業ないし個人は、インターネット上で気に入った仕事に応募します。
発注者は、この応募者のなかから最も適した相手を選び、仕事を発注します。
このクラウドソーシングには翻訳の仕事が多くあり、また、経験を問わない案件が多いです。
そこで、当初私は、ここで翻訳の実務経験を積むことを考えたのです。
【写真1.2】煌びやかな雰囲気の上海豫園。日が沈んでも賑わいをみせている(出典:写真ac)。
しかし、多くの仕事を調べた結果、その考えを捨てました。
理由は、驚くほど安い翻訳報酬です!
工業やサブカルチャー分野における、ある程度専門的な文章の翻訳報酬が、原稿用紙一枚当たり100円前後でした!
相当少なく見積もっても、2~3時間は必要な仕事です!
従って、時給換算すると、50円以下となります。
一度は、経験のために割り切るかどうかを考えました。
しかし、熱意をもって取り組めそうにないこと、モチベーションの維持が難しいと考えたことで、早々に別の方法へ切り替えることにしました。
それは、翻訳学校を経由して翻訳者になる方法です!
は、翻訳会社(大抵は大手企業)のなかには、翻訳学校を運営しているところが何社かあります。
そこでは、学校の卒業生に対し、実務未経験でもその会社のトライアルの受験資格を与えているのです。
正直なところ、自分が本当に翻訳者になれるのか、心配がいつも頭の片隅にありました。
そのため、まずは翻訳者としてのセンスがあるのか見極めるためにも、翻訳学校で学ぶのが、最適な方法だと思ったのです。
教鞭をとっているのは実務家の先生であり、しかも、大手翻訳会社が経営する学校です。
そこの先生から下される評価が低ければ、翻訳を仕事にするのは難しいだろうと考えたのです。
まずは、学校の校風が自分に合っているかをみるために、正規入学ではなく、短期コースを聴講生のようなかたちで履修しました。
その授業が、非常に新鮮で、学習者とは異なった角度からの授業内容に、目から鱗でした。
その場ですぐ、入学を決めました。
以後、2年間にわたる翻訳学習が始まることとなります。