翻訳学校に通っている生徒はかなりのハイレベルで、なかにはプロの翻訳者もいました!
私が入学を決めた翻訳学校は、新型コロナウイルス流行前ということもあり、通学・通信のどちらかを選ぶことができました。
私は「通信制」を選んだため、WEB上で前日に録画された講義動画を視聴するかたちになりました。
講義は、生徒が作成した訳文に対し、実務家の先生がコメントするかたちで行われます。
2名の先生が隔週で講義を担当し、中国語→日本語訳を日本語ネイティブの先生が、日本語→中国語訳を中国語ネイティブの先生が担当します。
学校の運営の方から聞いたのですが、業界では、日本語訳は日本人に、中国語訳は中国人に依頼することが一般的なようです。
非ネイティブの翻訳者が訳文を作成すると、どうしても読解にストレスがかかる文章になってしまうことがその理由らしいです。
中国語訳の際に用いる漢字は、簡体字と繁体字のどちらでも可でした。
生徒数は、初級から上級まで各クラス10~12名程です。
男女比は、男性2割に対して女性8割くらいです。
国 籍は、日本人の生徒6割に対して中国人の生徒が4割くらいでした。
講義では、生徒全員分の訳文が配付されます。
ここで大変参考になるのが、中国語ネイティブの生徒の翻訳です。
日本人では考えつかないような角度からの分析・表現技法等を学ぶことができます。
尚、当初は私のように翻訳者を目指す生徒が、翻訳学校に入学するものと思い込んでいました。
しかし、実際は既に翻訳の仕事に携わっている人が多くいました。
さすがに、専業の翻訳者は少なかったと思いますが、兼業で翻訳をしている人は非常に多かったです。
このような環境で学べたことは、大いに自信に繋がりました。
なぜなら、自分の翻訳が、現役の翻訳者と比べても、それほど低い評価・成績ではなかったからです。
この点は、翻訳学習を続けるためのモチベーションアップになりました。
以上が、翻訳学校の概要です。
【写真1.5】ライトアップされたレストラン風の建築物。水面に映る姿も美しい(出典:写真ac)。
尚、卒業した今になって後悔していることは、実務家の先生にいろいろと質問しておけば良かったということです!
学校では、在学生のために質問制度が設けられています。
そこでは、翻訳技法に関することはもちろん、翻訳業界に関することも質問することができます。
当時は課題をこなすことに精一杯で、質問することにまで気が回りませんでした。
今思えば、もったいなかったですね。
翻訳業界について、せっかく教えてもらえる機会だったのに、惜しいことをしました。
これから入学される方は、質問したいことを前もって考えておくのも良いかもしれません。