「未経験から翻訳者になる方法!(後編)【記事1.3】」で、未経験でも翻訳者になるルート、TQE合格を挙げました。

 このTQEについて、受験した時の感想を書きます。

 TQE(翻訳実務検定)とは、サン・フレアアカデミーが実施する翻訳試験です。

 合格点(70点以上)を取得すれば、国内最大級の翻訳会社、株式会社サン・フレアの登録翻訳者になれるという夢のような試験です。

 しかも、受験資格は一切ナシ!誰でも受験できます!

 ※ただし、トライアルではないので、受験料9,900円が必要。

 私も合格を夢見て、翻訳学校卒業後、3回受験しました。

 受験言語は「日本語→中国語訳」、受験科目は「ビジネス全般」です。

 ※英語以外の言語では、科目が「ビジネス全般」のみとなっています。

 結果は、1回目と2回目が50点台後半、3回目が60点代前半です。

 3回目の受験で、始めて60点を超えました。

 若干の進歩がみられることから、一見すると、もう少しで合格基準点の70点に届くように思えます。

 しかし、そう簡単には合格できないでしょう。

 私の推測ですが、69点(合格点である70点の一歩手前)までは、採点者の裁量で、決めることができると思います。

 しかし、70点であれば、69点とは全く意味合いが異なってきます。

 自社の正式な翻訳者として認定してよいのかどうか、数名の採点者で、厳しく慎重に審議を重ねるはずです。

 それに加えて、会社の上層部の決裁・承認も必要となるかもしれません。

 従って、本当に大変なのは60点台から抜け出すことだと思っています。

【写真1.12】眩い光を放つマカオの高級ホテル。豪華絢爛さから、カジノが併設されていると予想できる(出典:写真ac)。

 3回の受験を通じ、合格できなくとも、TQEには大きな受験メリットがあると感じました。

 それは、受験者に対して、個別に講評をしてくれるところです!

 通常、翻訳会社のトライアル(登録試験)で不合格となっても、その理由を教えてくれることはありません。

 よって、どの点が至らなかったのか、どのように改善すればよいのかは、自分で考えるしかありません。

 問い合わせたとしても、教えてくれないことがほとんどでしょう。

 トライアル受験に際して、受験料を支払っているわけではありませんから、それも致し方ないでしょう。

 しかし、TQEは、それなりの受験料を徴収されるだけあって、丁寧に講評をしてくれます。

 かなり厳しいコメントがつくこともあります!

 そのため受験者は、不合格であっても、改善すべき点を直し、自らの翻訳の品質を高めることができます。

 以上、受験を考えている方の参考になれば幸いです。


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