中国留学中における食事、それは基本的に「外食」になります!

 その理由は、次の2つです。

 ①学生寮に自炊するための設備が無い場合が多い

 ②外食にあまりお金がかからない

 まず、①ですが、私が知る限り、学生寮には自炊設備が用意されていないことが多いです。

 出火などの事故を避けるためなのか、学生食堂にお金を落としてもらうためなのかは分かりません。

 留学生向けの寮だけでなく、中国の学生の寮にも自炊設備が無いところが多いようなので、大学の方針によるものなのでしょう。

 いずれにせよ、設備が無い不便さから、自然と外食に流れることになります。

 次に、②ですが、中国では外食してもある程度安く済ませることができます。

 物価の違いもあるでしょうが、私個人の見方としては、日本と中国の社会構造の違いが主な原因だと思っています。

 中国は、日本と比較して、経済格差がずっと大きい国です。

 中国の経営者・政治家は、日本のそれとは比べ物にならないほど巨額の資産をもっています。

 その一方で、貧困層が人口に占める割合は、日本よりもはるかに高くなっています。

 このことから、富裕層向けのレストランにはとても手が届かないのに対し、大衆向けのレストランはリーズナブルな価格帯となっています。

 このレストランよりも、更に安く食べられるのが「屋台」です。

 中国では、朝・昼・夜すべての時間帯で、たくさんの屋台が街中に出店しています。

 そのうえ、扱っている料理の種類が大変豊富で、毎日食べても飽きません!

 ただし、なかには衛生面で問題がある店もあります。

 よって、食べるときは、火を通したものにするのが無難でしょう。

【写真2.6】羊肉の串焼き(上段左端)。薬膳火鍋(上段中央)。蘭州ラーメン(上段右端)。下段(焼き小籠包)。どれもが絶品の中国料理である(出典:写真ac)。

 その屋台と同じく、お手頃価格でおススメなのが、「学生食堂」です。

 美味しさの面では屋台よりも落ちますが、アクセスの良さから、最も多く利用されているのが学生食堂です。

 人口規模が大きい中国では、大学における学生数も非常に多くなります。

 私が留学していた大学では、学生と教職員を合わせると1万人を超えると言われていました。

 1万人と言えば、日本では、一つの「町」や「村」に相当する規模の人数です。

 よって、当然の如くキャンパスも広大なものとなります。

 私が留学していた大学では、キャンパス中央にある留学生の寮から、大学の外に出るまでに、歩いて10分前後かかりました。

 そこから屋台やレストランを探すとなると、更に2~3分必要です。

 そのため、寮に併設されている学生食堂は、ありがたい存在でした。

 このように、「自炊が不便なこと」、「金銭的な負担が少ないこと」から、留学中は外食がメインとなります。


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