2020年度の全国通訳案内士二次試験、この試験を通じて、私はあまりにも「通訳する力」が無いということを実感、反省しました。
今回、通訳課題で出題されたのは、「手水舎」についてでした。
手水舎とは何かについて、例年と同じく、100文字程度で中国語に通訳するというものです。
最初に試験官から読み上げられる「日本語」の内容を理解することはできました。
しかし、それを中国語でどのように表現すればよいのか、今回は全く分かりませんでした。
実際は、今回に限らず、前回(2019年度)と前々回(2018年度)も本当は分かっていなかったのかもしれません。
一応訳出はしましたが、評価はかなり低かったでしょう。
【写真4.12】中国の古風建築。悠久の歴史を感じさせてくれるその姿に、思わず見惚れてしまう(出典:写真ac)。
さて、続いて行われる実務質疑、内容は下記のようなものでした。
「お客様が手水舎で手を清めた後、手を拭くものを何も用意していないことに気付きました。通訳ガイドとして、どのように対処しますか?」
これは、流石に分かりませんでした。
前年度の実務質疑、「東京の桜が散ってしまっていた(全国通訳案内士二次試験受験記!(第5回)2019年度通訳・実務質疑の反省点!【記事4.10】)」では、直前に行われた通訳の内容から、答えを見付けられました。
恐らく、前々年度の実務質疑、「タトゥーがあるお客様の銭湯入浴(全国通訳案内士二次試験受験記!(第3回)2018年度通訳・実務質疑の反省点!【記事4.8】)」のように、試験官側で求めている答えがあるはずです。
しかし、分かりません。
沈黙が減点となるのは明らかなので、正解ではないと分かっていましたが、答えました。
「ガイドが、観光バスなどから、タオルかハンカチを探してくる」
そこから試験官の反応をみて、別の案を提案するしかないと考えたのです。
案の定、私の答えは正解ではありませんでしたが、試験官の反応がありました。
「神社の境内で、何かできる対処方法はありませんか?」
しかし、正解は分かりませんでした。
結局、試験官から、「境内にあるお土産処では、ハンカチを販売しているところが多い。そこで購入したらどうか?」という正解の提示がありました。
そこで私は、「確かに神社ではオリジナルのハンカチを扱っているところが多く、綺麗なデザインのものも多いので、それが良いでしょう」と答えました。
それに対し、試験官から「どうせなら祖国へのお土産にするハンカチも併せて購入したい。おススメはあるか?」という質問がありました。
この質問に対し、私が、日本には「藍染め」という伝統工芸があり、藍染めのハンカチは美しくお土産に適しているという話をしました。
そこから、いくつかのやり取りを経て、試験終了となりました。
以上、2020年度の試験内容と反省点でした。