「警察官になるという強い意志の欠如」、これが国際捜査官採用試験で不合格となった最大の原因です!
前回の記事(特別捜査官受験記!(第4回)二次試験で露呈した大きなミス【記事3.7】)では、一次試験で作文問題を見落とし、不合格となったことを書きました。
迎えた翌年、私は再び国際捜査官採用試験に挑戦、今度は別の自治体のものを受けました。
※国際捜査官採用試験は、未実施の年度が多くあります。毎年募集があるとは限らないので、受験のチャンスを逃さないことをお勧めします。
2年目に受験した自治体も、一次試験が教養試験と専門試験(中国語)で構成されていました。
専門試験の中国語はリスニングとリーディングで、「中国語検定準1級」からの抜粋でした。
この自治体の受験者は私だけで、受験者が7名であった前年度の自治体とは、異なった新鮮味を感じました。
尚、今回も一次試験は通過しましたが、二次試験で不合格でした。
この2回目の受験では、合格のために不足していたことが分かりました。
これは、国際捜査官ではなく、一般の警察官を受験する方にも参考になると思いますので、ここでお伝えします。
【写真3.8】木々に飾り付けられたイルミネーション。中国の夜を美しく輝かせている(出典:写真ac)。
私に不足していたもの、それは、「警察官になるという強い意志」です!
要するに、採用しても長く続かずに辞めていく人物だと面接官から思われていました。
二次試験の個別面接、繰り返し質問されたのが、「両親のこと」でした。
私が受験したのは、両親が暮らす実家から距離がある自治体で、新幹線で3時間近くかかります。
そのため、両親の介護や看護が必要となったとき、仕事を辞めてしまうことを懸念されていたようです。
このとき、私は両親の介護のことなど、全く考えていませんでした。
よって、将来的な計画など、話せるはずがありません。
ふと、弟が近くの自治体に住んでいることを思い出し、何とか言葉を発することはできましたが、面接官を納得させることは到底できませんでした。
両親のことを含めた将来計画をしっかりと考え、その上で警察官を続けていく強い意思を示せれば、合格できたかもしれません。
私には、それが欠けていました。
事実、私が国際捜査官(警察官)を志望した最大の理由は、「中国語を活かして活躍できる仕事」だからです。
実家から遠く離れた自治体の採用試験を受けに行ったのもそのためです。
決して、警察官という仕事を第一に考えていたわけではありません。
中国語を活かせれば、警察官でなくとも構わなかったのです。
このような考えを面接官から見抜かれ、なるべくして不合格となりました。
尚、この自治体では、国際捜査官と警察官(大卒程度)の個別面接が同日に行われました。
そのため、試験後に警察官(大卒程度)の受験者と話す機会があったのですが、彼らが受けた質問は、下記です。
「地元ではないこの自治体の警察官となることに、両親は賛成しているのか?」
「出身が地元ではない警察官は、採用しても大概辞めていくが、あなたは大丈夫か?」
居住地以外の自治体の警察官採用試験を受ける方は、上記の質問に対し、答えられるように予め準備しておいた方が良いでしょう。