これまでの記事で、2つの自治体の国際捜査官採用試験を受験した感想、ならびに他の受験者の情報等をお伝えしてきました。
そのなかで私が改めて感じたことは、一次試験の中国語科目が、最も重要な位置付けにあるということです!
採用試験は、一次試験(教養試験、中国語試験)と二次試験(面接試験、体力試験)によって構成されています。
このうち、教養試験については、2つの自治体共、ほとんど対策をしないまま試験に臨みました。
得点は高くなかったはずですが、それでも一次試験を通過できたのは、ひとえに中国語試験の成績が良かったからだと思われます。
※実際の正答率は開示されないため、あくまで自分の手応えの話です。
教養試験は出題範囲が膨大で、高得点を狙うには長期に分かる学習が必要です。
従って、出題内容がある程度はっきりしている中国語科目に力を注ぐことが、一次試験突破の「鍵」となります!
1つめの自治体で、教養試験の手応えがあったと話していた現役大学生の受験者は、一次試験で不合格でした。
このことから、いくら教養試験で高得点を取得しても、国際捜査官の採用試験である限り、中国語力が低ければ合格はできないと言えます。
また、一次試験に合格できるだけの中国語力を身に付けておけば、二次試験における中国語の面接を乗り切ることは十分に可能です!
私は2つの自治体の中国語の面接を受けましたが、内容はどちらも面接官との会話のみでした。
難易度としては、日常会話レベルで問題無く対応できるレベルです。
【写真3.9】中国の大都市の路地裏。近代的な高層ビルとレトロな住宅街が共存する様子に情緒を感じる(出典:写真ac)。
面接試験ですが、1つめの自治体では、面接官が二名でした。
一人は日本人で、面接の進行を行っていました(中国語は全く分からない様子)。
もう一人は中国語のネイティブで、中国語による会話は、専ら彼女が担っていました。
日本人の方は警察官で、中国人の方は民間人(大学教授?)のような印象でした。
2つ目の自治体では、面接官が四名でした。
確信は無いのですが、全員が中国語を話せる日本人だと感じました。
また、面接官の雰囲気から、全員が警察官ないし警察職員だと思われます。
こちらも、面接内容は中国語による簡単な会話でした。
一つだけ覚えているのは、私が留学していた上海の魅力について聞かれたことです。
面接というような厳かな雰囲気では無く、会話を中心に行われました。
以上をまとめると、一次試験の中国語科目で高得点を取れる力を養うことが、最も効率的だと言えます。
それが、教養試験で不足する得点を補うことに繋がり、また、二次試験の中国語の面接を突破できる力を習得することに結び付くからです。
これで、「国際捜査官」の受験記は終わりです。
次の記事からは、同じ特別捜査官である「財務捜査官」の受験記を書きます。