2021年12月12日(日)、4回目となる全国通訳案内士の二次試験を受けてきました。
二次試験のプレゼンテーション試験、明らかに年々難化しています。
プレゼン試験では、その場で提示される3つのお題のなかから1つを選び、そのお題について、受験外国語で2分間のプレゼンテーションを行います。
そのプレゼン試験で提示されるお題が、年々難しいもの(プレゼンしにくいもの)に変わっていっている気がします。
今年、私が提示されたお題は、「摂関政治」、「落語」、そして「左団扇」でした。
「落語」は、日本語の壁があることから出題されないだろうと思い込んでいて、事前準備をしていませんでした。
また、「摂関政治」と「左団扇」に関しては、全くのノーマークでした。
受験予備校の過去問を見ると、2019年迄は、「卵かけご飯」、「明治維新」、「道の駅」等、プレゼンしやすいものが多く出題されていました。
しかし、2020年以降、「飴細工」、「手締め」、「入湯税」等の難しいものが増えてきています。
【写真4.15】中国の要塞。壮大さと美しさを併せ持つことが、中国の城塞都市の特徴である(出典:写真ac)。
プレゼン試験のお題の難化は、過去問の蓄積が影響していると考えられます。
初詣、納豆、富士山等のメジャーなものは既に出題され、多くの受験者が準備をしていることでしょう。
よって、受験者が予想していないお題を出題するため、左団扇や摂関政治を出題しているのではないでしょうか。
しかし、そう考えた場合、試験としては「即興でプレゼンできる能力」を測ろうとしていると言えます。
一方で、出題数は多くありませんが、2020年には、「鎖国」、「ラーメン」、「除夜の鐘」等の鉄板ネタもお題として出ています。
鉄板ネタの出題は、受験者の「観光資源に関する基礎的な知識」を測ろうとしていると言えます。
以上から、近年の全国通訳案内士試験は、受験者に「基礎的な観光知識を理解したうえで、即興でどのようなお題に対しても対応できる能力」を求めていると言えるのかもしれません。
ちなみに今回私が選んだのは、「摂関政治」です。
どれもプレゼンできる自信が無かったのですが、何とか少しは話ができそうなものを選びました。
話した内容は、封建時代、天皇を補佐する目的で設けられた「摂政」と「関白」という役職が設けられたと言うことを話した記憶があります。
プレゼン後に試験官から質問されたのは、「摂関政治の始まりはいつ頃か」という内容でした。
これには、1000年程前の平安時代の藤原道長の頃が全盛期で、その少し前から始まっていると答えました。
質問は、この一つだけでした。
試験結果の合格発表は、2021年2月4日(金)です。
不安な日が続きます。